レジリエンス工学研究センター 教員紹介

レジリエンス工学研究センター 教員紹介

和泉 潔 Kiyoshi IZUMI
所属: システム創成学専攻
役職: 教授 
生年: 1970 
出身: 東京都
URL: http://kinba.sakura.ne.jp/mainj/
 

研究概要

近年の急激な変動を経験した金融市場等の経済的活動の現場では、外的と内的なストレスに対して強靱であると同時に、万が一崩壊してもできるだけ迅速に回復できるような経済システムを工学的にデザインするための方法論が求められています。一方で、現実の社会経済の現場では、様々な行動データがあふれています。これらの膨大な経済情報から実際の経済システムの特性を見付け出し、社会的な相互作用を考慮したエージェントシミュレーションを行う技術を研究しています。本技術を用いて、より強固な経済システムや制度の仕組みを作り出すことに貢献することを目指します。

研究紹介

■金融データマイニングと人工市場シミュレーション

金融実務者の経済市場分析を支援するために、膨大な経済情報から有用な情報を抽出し、将来の市場動向をシミュレートする新たな情報技術を研究します。実際の金融市場の現場で使われるような、取引戦略や売買執行の決定支援や市場リスクの予兆発見に応用した新手法を構築し提供することを目指します。

■購買やweb行動データ分析とマーケティングシミュレーション

マーケティングデータやweb閲覧データなどの各個人の社会経済行動に関する膨大なデータを分析する技術を開発します。個人間の相互作用によりどのような経済現象が起こりうるかを推定する経済シミュレーションモデルを構築するための技術を開発します。これらの題材から、行動データを現場の活動支援に適用する手法を研究します。

■室内移動シミュレーションと場のデザイン

共同作業を行う現場で、センサ等を用いてスタッフらの行動計測を行い、獲得したデータから作業工程やユーザ間の相互作用を解析する技術を研究します。さらに、計算機上に集団行動をシミュレートする技術を開発します。これらの技術により、頑強性・安定性を向上させる空間や作業工程の設計を支援することを目指します。

■人間行動のセンシングと集団行動パターン分析

実社会で相互作用する複数の人間の行動データから、集団としての人間行動モデルを構築するための基盤的技術を研究します。例えば、web閲覧やマーケティングや市場取引などのミクロな各個人の社会行動データと、マクロな経済社会データとの関係をモデル化することを目指します。これらの題材から、行動データを現場の活動支援に適用する手法を研究します。

主要論文・書籍

・石田基広,金明哲編, 和泉潔他著,コーパスとテキストマイニング, 共立出版, 2012.
・杉原正顯編著,和泉潔他著, 岩波講座計算科学第6巻計算と社会, 岩波書店, 2012.
・和泉潔編著,実世界とエージェントシミュレーション, 電気学会, 2012
・K. Izumi, et al., Evaluation of Automated Trading Programs Using an Artificial Market,  NeuroComputing, 72(16-18), 3469-3476, (2009).
・和泉潔, 人工市場市場分析の複雑系アプローチ, 森北出版, 2003.