レジリエンス工学研究センター 教員紹介

レジリエンス工学研究センター 教員紹介

藤井 康正 Yasumasa FUJII
所属: 原子力国際専攻
役職: 教授 
生年: 1965 
出身: 福岡県
URL: http://www.esl.t.u-tokyo.ac.jp/
 

研究概要

エネルギーシステムの計画、解析、評価を対象として、コンピュータを利用したシステム工学における様々な手法の構築とその応用の研究を行っています。具体的には、コンピュータ上に大規模数理計画問題として構築した世界エネルギーモデルを用いて、各種のエネルギー供給技術の可能性や、エネルギーセキュリティの向上策や地球温暖化対策などの政策評価を試みています。また、ゲーム理論や金融工学、そしてマルチエージェントシミュレーションの手法を用いて、電力市場の制度設計や、エネルギー調達の最適戦略立案などのエネルギーマネージメントの研究も行っています。

研究紹介

■最適電源構成に関する研究

日本各地域の電力系統ネットワークを対象とした地理的・時間的な解像度を大幅に高めた最適電源構成モデルを大規模な線形計画問題として定式化し、風力発電、太陽光発電、電力貯蔵装置やコージェネレーションシステムなどの分散電源の大量導入が電力系統の運用や設備構成に与える影響を分析しています。

■世界の長期的エネルギー需給に関する研究

効率的なCO2排出抑制政策の立案を目指した解析を、最適化型の世界エネルギーシステムモデルに基づいて行います。本研究で構築するモデルは、大規模な非線形最適化問題として定式化され、様々なエネルギー利用技術に加えて、非エネルギー物質の循環技術も考慮しつつ、技術的経済的に最適なCO2削減対策を探索するものです。

■不確実性を考慮した最適電力調達戦略に関する研究

電力価格の変動などによる経済リスクや、事故や故障などによる停電リスクなど、様々な不確実性を考慮したレジリエントな電力調達戦略への関心が高まっています。本研究では、需給調整契約、自家発電、電力貯蔵装置等の対策オプションを含めた最適電力調達戦略の評価を確率動的計画法に基づいて行います。

■革新的電力流通システムに関する研究

太陽電池、燃料電池、二次電池などの普及が見込まれ、またIT技術の進歩により実時間料金制の実現可能性も高まっています。証券取引場の売買方式を参考に、局所的価格情報による自律分散制御と戦略的意思決定によるパケット伝送を基本とした革新的な電力ネットワークの構築方式を提案し、その可能性評価を行います。

主要論文・書籍

・山岸, 藤井, 電気学会論文誌B, Vol. 132, No. 10, pp.834-843 (2012)
・井上, 藤井, 電気学会論文誌B, Vol. 131, No. 2, pp.143-150 (2011)
・都留, 藤井, 電気学会論文誌B, Vol. 128, No. 1, pp.158-164 (2008)
・K. Akimoto, T. Tomoda, Y. Fujii and K. Yamaji, Energy Economics, Vol. 26 (2004) Issue 4  pp. 635-653
・藤井, 茅, 「エネルギー論」, 岩波講座「現代工学の基礎」(2001)